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おはようニュース問答・・大飯原発3、4号機の許可取り消しは当然ね

関西電力大飯原発3,4号機の設置変更許可を取り消した大阪地裁判決後、勝訴の垂れ幕を掲げる原告ら=4日午後、大阪市北区

 はるか 大阪地裁が、福井県にある関西電力大飯原発3、4号機に対する原子力規制委員会の設置変更許可を取り消す判決を出したね。

 みどり 原発の許可の取り消しは、東京電力福島第1原発事故後では初めてですって。耐震が問題になったのよね。

不合理な点ある

 はるか 原発で想定される最大の地震の揺れを基準地震動と呼ぶけど、判決は大飯原発の基準地震動が過小評価である可能性がありながら、新規制基準に適合という規制委の判断に不合理な点があるとしている。

 みどり 地震の規模に「ばらつき」を上乗せしていないとか言っていたけど、どう言うこと。

 はるか 今回問題になったのは、原発の近くの断層で地震が起きた場合の原発での揺れを求める方法について。断層面積から「経験式」を使って地震の規模を求めて、揺れを決めている。

 みどり 経験式って?

 はるか 過去に起きた地震の断層面積と規模の関係をグラフに落として、その関係を線で表したもの。でも実際のデータはそれを上回るものも下回るものもある。つまり「ばらつき」がある。

 みどり 実際に発生した地震の規模が、経験式を上回れば、揺れも大きくなりそう。ばらつきを考えて、経験式から求められた地震規模に何らかの上乗せが必要ね。

 はるか 規制委が審査で使うガイドにも「経験式は平均値としての地震規模を与えるものであることから、経験式が有するばらつきも考慮されている必要がある」とある。

 みどり それを考慮していないのね。

 はるか 規制委は、断層の長さを長めに評価しているとか断層の傾斜とか厳しめに評価していると主張している。

審査をやり直せ

 みどり 地下にある断層の評価には不確かさの考慮は当然よ。それに規模のばらつきも重ねて考慮すべきよ。

 はるか 規制委が認めた大飯原発の基準地震動は856ガル(ガルは加速度の単位)だけど、原告はばらつきをある程度考慮すれば1150ガルになると言っている。

 みどり この方法はほかの原発でも使われているそうね。規制委は自ら定めたガイドに従って、審査をやり直すべきだ。

(「しんぶん赤旗」2020年12月12日より転載)