原子力規制委員会は10月16日、東京電力福島第1原発の1~3号機での新たな調査の映像を公開しました。
3号機では、事故時の爆発で階段が損傷するなどして事故後に人が立ち入っていない原子炉建屋4階部分に初めてカメラが入りました。3階の天井の割れ目から、さおの先に取り付けたカメラを差し込んで4階を撮影。床にはがれきが散乱していましたが、設備に大きな損傷は見られませんでした。また、3階では、構造的に重要なはりのひびなどを撮影しました。
規制委は今後、これらの映像を3号機で起きた爆発の検証などに用いるとしています。
1号機では原子炉建屋の付属施設内を調査。事故時に行った1号機ベント(排気)により放射性物質で汚染した非常用ガス処理系配管の周りを測定。今回の調査で最大の空間線量、毎時180ミリシーベルトを測定しました。
2号機原子炉建屋では1~4階を調査。各階でほこりなどを収集しました。
調査は9、10月に原子力規制庁の職員が実施。今月8日の2号機の調査には更田豊志委員長も参加しました。一連の調査での最大被ばく量は、3号機原子炉建屋の内部調査で3・31ミリシーベルトでした。
(「しんぶん赤旗」2020年10月18日より転載)