東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の保安規定について、9日の原子力規制委員会の審査会合で、規制委側は社長の責任の明確化などが不十分であると指摘しました。
会合に出席した山中伸介委員は「非常に大きな失望を感じる。もう少し重たく考えて保安規定を作っていただきたい」と述べました。
保安規定は、事業者自らが守るべき原発の管理の対応手順や体制などを定めたもので、規制委の認可を受ける必要があります。
柏崎刈羽原発の保安規定については、東電が3月に変更申請を提出しましたが、規制委は、「福島第1原発の廃炉をやり遂げる」などとした2017年の規制委への回答文書の順守を明確化することなど再検討を求めていました。
会合で規制委側は、「今後もし事故が起きた場合、社長に過失責任が問えるだけの必要かつ十分な業務プロセスになっているか」について、法律の専門家の署名付きの文書を審査資料の根拠として添付することなど求めました。
(「しんぶん赤旗」2020年7月10日より転載)