東京電力は12月1日、福島第1原発で汚染水の放射性物質を大幅に減らす装置「ALPS(アルプス)」1系統で薬液がにじみ出るトラブルが見つかり、汚染水処理を始められない状態になったと発表しました。
同原発では現在、3系統あるアルプスのうち2系統で試運転が行われていましたが、トラブルが判明したのはそのうちの1系統。汚染水処理の「切り札」と位置付けられていますが、これまでもトラブルが相次いでおり、安定的な運用のめどは立っていません。
東電によると、1日朝、汚染水処理を始める前に、アルプスでアルカリ性の処理水を中和するために使われる塩酸が供給ポンプの出口継ぎ手部分からにじみ出ているのが見つかりました。にじみ出た量は約1リットルで、漏えい箇所の周囲をポリ袋で覆う処置をしたといいます。
原因は分かっておらず、このアルプスを待機状態に設定しました。
このアルプスでは9月、作業員がタンク内にゴム製の敷物を置き忘れた結果、処理が突然停止。10月にも洗浄水の移送先の設定ミスが原因で停止するトラブルが発生しています。
日本トルコ原子力協定・・114団体が反対
安倍晋三政権が今国会での承認をねらう日トルコ原子力協定に対し、非政府組織(NGO)など114の市民団体、個人2604人(うち海外1506人)は11月29日、協定を批准しないよう求める緊急要請を国会両院議長らに握出しました。
緊急要請は、国際環境NGO(非政府組織)FOE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)、「環境・持続研究センター」(JACSES)などが呼びかけたもの。「トルコとの原子力協定の批准は、無謀な原発輸出を促すもの」だと批判しています。
また、原発輸出の予定地となっているトルコ・シノップ市の市民団体も同日、日本の国会議員に対し、トルコヘの原発輸出を撤回するよう求める要請書(シノップ市民2871人が署名)を提出しました。