東京電力福島第1原発の汚染水取り扱いにかかわる公聴会開催を前に、日本共産党福島県委員会と同県議団は4月2日、県に対し、汚染水の海洋放出を認めない立場を明確にするよう申し入れました。
東電は汚染水の保管タンクが2022年夏ごろに満杯になるとの見通しを示し、政府小委員会が2月、処理方法について「海洋放出が現実的選択肢」という報告書を公表。福島市で6日、公聴会が開かれる予定です。
申し入れでは、県として公聴会で「海洋放出するべきでない」との立場を明確に表明するとともに、国と東電にタンク保管継続を求めるよう要請。6日の公聴会とその後の書面による意見公募をもって結論とせず、引き続き広く県民が意見を述べ、傍聴可能な公聴会開催を国に求めるべきだと述べています。
神山悦子県議団長は「汚染水の海洋放出による社会的影響は計り知れず、県は漁業関係者をはじめ県民多数の声に寄り添った意見陳述をすべき」だと強調。宮本しづえ県議は「新型コロナが大問題になっているときに、立て続けに公聴会を開くのはよくない」と再考を求めました。
(「しんぶん赤旗」2020年4月4日より転載)