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原発 火山モニタリング判断・・規制委部会が「目安」

 原子力規制委員会の原子炉安全専門審査会原子炉火山部会は6日、電力会社が実施する火山モニタリングに関して「観測データに有意な変化があったと判断する目安」についての報告書を取りまとめました。規制委が求めた「原子炉の停止等にかかわる判断の目安」については、巨大噴火の前兆現象を明確に定義することは困難という理由で見送りました。

 規制委はこれまで、九州電力川内原発(鹿児島県)、同玄海原発(佐賀県)の審査で、過去に巨大噴火を起こした九州のカルデラで、原発の運用期間中に巨大噴火が発生する可能性が十分小さいと評価し、規制基準に合格していると判断しました。その上で九電は5カルデラの火山活動をモニタリングし、規制委に毎年報告することになりました。

 規制委は、許可の前提条件に変化が生じた場合、「早い段階で原子炉の停止を命じるなどの対応を取る」と説明してきました。火山の専門家からなる同部会で、そのための目安について審議されてきましたが、現在の巨大噴火の知見から「前兆現象を明確に定義することは困難」と結論づけました。

 報告書は、観測データに有意な変化があったと判断するために必要な地震活動や火山ガスなどの監視項目と確認事項をリスト化。複数の項目で有意な変化があった場合は、モニタリングの監視強化などを行うとしています。

(「しんぶん赤旗」2020年3月7日より転載)