東京電力の原発で発生した機器不具合などについて、本来なら東電本社で実施すべき予防措置の検討が適切になされていなかった問題で、原子力規制委員会は4月3日、柏崎刈羽(新潟県)、福島第2(福島県)両原発に対して保安規定違反の4区分で3番目に重い「違反3」を、福島第1原発(福島県)には「違反」と認定しました。
この日の委員会で区分をめぐって採決を実施。3人の委員は「違反3」を支持しましたが、更田豊志委員長ら2人の委員はより重い「違反2」を支持しました。
これは昨年行われた福島第2原発の保安検査で発覚。規制委は今年3月、本社での検査を実施し、過去5年分を確認。これまでに見つかった未検討の33件の中には柏崎刈羽原発の非常用ディーゼル発電機の燃料ポンプの不具合など、安全上重要な機器に関連した問題が含まれていました。
原因は担当者の手作業で検討対象の登録が行われていたことから、担当者の登録忘れによってその後の処理がなされていなかったと説明します。
更田委員長は会見で東電について「早急に改めることができないようであれば、これは大ごとだ」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2019年4月4日より転載)