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原発事故 将来見えぬ・・いわき避難者訴訟 原告ら実情訴え/第2陣口頭弁論

 東京電力の福島第1原発事故当時、避難区域である双葉、楢葉、広野各町、南相馬市、川俣町山木屋などに居住していた住民が東電に損害賠償を求めたいわき避難者訴訟第2陣(早川篤雄原告団長)の口頭弁論が2月26、27の両日、福島地裁いわき支部(名島亨卓裁判長)で開かれました。

 27日は、川俣町山木屋の遠藤政信さん(52)、大内國廣さん(64)、大内清郷さん(53)、米倉宗助さん(56)の4人の原告本人尋問が行われました。

 遠藤さんはJA職員を辞めて、洋菓子用イチゴ農家を始めました。「これからというときに原発事故にあい、一気に階段から落とされた。将来が見えない」と陳述。大内國廣さんは「養蚕、コメ、ミニトマトをつくる農家でした。ビニールハウス3棟から始め、15棟までに拡大したミニトマト栽培は再開できません。8割が山林で除染は進まない。息子は、トマトづくりをやりたかったといっているが、古里には帰れない」と訴えました。

 大内清郷さんは、葉タバコ農家で原発事故直前の3月5日に結婚。事故後、葉タバコの栽培方法について学ぶため何十回も山木屋に通いました。放射能が高いことが分かり、子どもをつくるのは諦めました。「私たちは悪いことをしたわけではない。なぜこのような仕打ちを受けなければならないのか」と強く訴えました。

 26日は、原告代理人が東電の「富岡町は除染したので、もう問題ない」などとする主張に反論し、被害の実態を陳述しました。

 浪江町出身で、現在広野町に避難している藤原佐知恵さんが意見陳述しました。

(「しんぶん赤旗」2019年2月28日より転載)