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東電支援枠9兆円・・政府が拡大政策 国費投入に転換

政府の原子力災害対策本部は12月20日、首相官邸で会合を開き、東京電力福島第1原発事故からの復興加速化策を決めました。賠償や除染のための東電への資金支援枠を9兆円に拡大。除染とそれに伴う放射能汚染土を保管する中間貯蔵施設建設の費用の一部に事実上、国費を投入する東電支援策を盛り込みました。東電負担を前提とする従来の政策を転換しました。

政府は現在、原子力損害賠償支援機構に5兆円を上限に交付国債を発行。原賠機構は必要に応じて交付国債を現金化し、賠償・除染費用として無利子で東電に貸し付けています。この資金は、東電を含む電力業界の負担金で返済する仕組みです。

復興加速化策では、除染費用がかさむため、支援枠を5兆円から9兆円に増額します。このうち5・4兆円は東電などが負担金で返済します。現在計画されている除染事業の費用2・5兆円に関しては、原賠機構が保有する東電株の売却益を充当。中間貯蔵施設の建設費用1・1兆円はエネルギー対策特別会計から捻出します。電気料金に上乗せしている電源開発促進税などを充てる方針です。

■福島復興加速化策の骨子

一、東電資金支援枠、9兆円に拡大
一、除染費用、東電株の売却益を充当
一、中間貯蔵施設費用、エネルギー特会で捻出
一、避難指示解除準備区域、居住制限区域では帰還支援拡充
一、帰還困難区域では移住支援拡充

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