九州電力は12月3日、太陽光など再生可能エネルギー発電事業者の一部に発電の一時停止を求める「出力制御」を実施しました。九電は昨年10〜11月に計8回行っており、今回で9回目になります。
出力制御は、電力の需給バランスが崩れて大規模停電に陥る事態を回避するための措置。正月は多くの企業や工場が休むため電力需要が減る一方、3日の九州地域は好天で太陽光発電量が高まるため実施に踏み切ったとしています。
九電が同日午前に発表した内容によると、供給力予想は1246万キロワットで、総需要が1183万キロワットと予想し、63万キロワットの再エネ出力抑制が必要としていました。しかし、九電は昨夏までに、川内(鹿児島県)、玄海(佐賀県)の両原発4基(計414万キロワット)を再稼働させ供給力を増やしており、これまでの出力抑制は、再生可能エネルギーより原発優先を示したもので、再エネ普及の妨げになる恐れがあります。
(「しんぶん赤旗」2019年1月4日より転載)