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南海トラフ大地震への対応・・短時間に続発の可能性/気象庁が素早く発表へ

 南海トラフ地震の防災対応を検討する政府・中央防災会議の作業部会が11月13日開かれ、大地震が短時間に続発する恐れがあることを踏まえた情報を気象庁が素早く発表する案が示されました。最初にマグニチュード(M)7〜8級の地震が起きてから数分後に、次の大地震が続発する可能性を調査し始めたとの情報を発表します。今後具体策を検討します。

 南海トラフ沿いではM8級の大地震が東西どちらかで発生すると、残り半分の地域でも続発する可能性が高く、想定震源域内のどこかでM7級の地震が発生した場合は、続いてM8級以上の大地震が起きる可能性があります。

 気象庁は昨年11月から、南海トラフ沿いでM7級以上の地震が起きた場合、約30分後に臨時の「南海トラフ地震関連情報」を発表し、次の大地震の可能性を調査し始めたと伝える仕組みを導入しました。しかし、作業部会ではこの情報を急いで発表し、住民の避難準備を促すべきだとの意見があり、数分後とする案が示されました。

 一方、防災対応をめぐっては、東西どちらかでM8級地震が発生した場合、残り半分の地域では、津波到達までに避難が間に合わないとされる所に住む住民らが避難し、それ以外の住民は状況に応じて自主避難や避難準備、警戒の対応を取るとされました。

 防災対応期間は1週間にわたるため、避難場所や水、食料などの確保が問題となります。作業部会主査の福和伸夫名古屋大学教授は会合後、「国や自治体、あるいは地域住民で準備するか、その対策は今後の課題だ」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2018年11月14日より転載)