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新潟 原発事故 検証委“東電の改善、不明瞭”

避難委員会で、東電の担当者(右端)に質問をする委員会のメンバー=9月10日、新潟県庁

 新潟県が独自に福島原発事故を検証する三つの検証委員会のうち、「原子力災害時の避難方法に関する検証委員会(避難委員会)」が10日、県庁内で開かれ、花角英世知事が初めて出席しました。

 花角知事があいさつし「実効性のある避難計画ができるかどうか、しっかり議論を進めてほしい」と述べ、三つの検証委員会の枠組みは変えないことを強調しました。

 議題となったのは、事故が起こった場合の情報の伝達体制。今年7月、東京電力・柏崎刈羽原発は、昨年度の防災訓練の結果、情報伝達の項目で最低のC評価とされ、小早川智明社長は、8月の花角知事との会見で「私が先頭に立って体制を強化する」と述べ、改善を約束しました。この日、東電担当者は「訓練を受けた社員を適切な場所に配置する計画だ」と説明し、改善をアピールしました。

 それに対し、大河陽子委員は「自治体への連絡方法がいまだにファクスなのはなぜか」と疑問を呈し、佐々木寛委員は「何かあったら自治体に東電社員を派遣する体制ではなく、自治体の職員を原発に常駐させてはどうか」と提案。上岡直見委員は「住民がどうしたらいいか、はっきり分かる伝達が必要ではないか」と発言しました。

 関谷直也委員長は「過去からどのように変化してどのように改善されたのかが分からないと、われわれも評価できない」と述べ、東電の情報の出し方を批判しました。

(「しんぶん赤旗」2018年9月13日より転載)