原発ゼロ法成立を
■反原連が官邸前抗議
首都圏反原発連合(反原連)は6月8日、首相官邸前抗議を行いました。立憲民主党、日本共産党、自由党、社民党が提出した、全原発のすみやかな停止・廃炉を掲げる「原発ゼロ基本法案」の審議入りを求める声が広がるなか、「私たちが声をあげ、野党の背中を押したい」などの声が相次ぎました。
千葉県市川市の男性(68)は「法案の成立へ野党が一致して頑張ってほしい。市民と野党の共闘には紆余(うよ)曲折があるが、私たちは困難を乗り越え、今までにない取り組みを重ねてきた。つながりの輪を広げ、世論を強めて野党の背中をしっかり押したい」と語りました。
国会正門前エリアでスピーチした横浜市の男性は、10日投票の新潟県知事選にふれ、「池田ちかこさんが勝てば、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を止めるだけではなく、来年の参院選での共闘にもつながる。電話での呼びかけなど、できることをやって、池田さんを勝だせよう」と呼びかけました。この日、600人(主催者発表)が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2018年6月9日より転載)
福島第1 共産県議団が調査
過酷事故から約7年3ヵ月たった東京電力福島第1原発の事故収束などの現状視察のため、日本共産党福島県議団などが6月7日、同原発に入りました。
一行は入退域管理棟からバスで放射能汚染水をためたタンク群や多核種除去設備(ALPS)、地下水を汚染源に近づけないための凍土遮氷壁や地下水バイパス(くみ上げ)、いまだに激しい損傷部分が残る1~4号機の原子炉建屋などを視察しました。
原子炉建屋付近の高台で一時降車し、担当者から説明を受けました。4号機以外、使用済み核燃料プールからの取り出しが当面の大きな課題です。
3号機は、がれき撤去を終え、かまぼこ型燃料取り出し装置の設置がほぼ終了し、取り出しが始まります。
1、2号機は、燃料プールの状態すら確認できず、今後も慎重な作業が続きます。
むきだしになっている建屋上部で1月下旬からがれき撤去作業が始まった1号機。クレーンでつり下げた機材から遠隔操作で行う飛散防止剤散布の直前の様子を見守りました。
爆発しなかった2号機は、建屋上部解体に向けて慎重に内部調査するためのコンテナを外壁に設置しました。
汚染水問題ではトリチウム(3重水素)が残った汚染水の処分が重大になっていて、県民からは海洋放出への懸念と反発が強まっています。
参加者は、構内の大型休憩所の食堂で労働者、職員と昼食。視察後も担当者らから聞き取り調査をしました。
(「しんぶん赤旗」2018年6月9日より転載)