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13~15メートルの津波考えるべきだ・・福島県沖 歴史地震第一人者が証言 & 廃炉燃料 大飯3、4号機に・・関電が規制委に申請

13~15メートルの津波考えるべきだ・・福島県沖 歴史地震第一人者が証言

 東電裁判

 東京電力福島第1原発事故で、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣3人の第13回公判が5月30日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、2002年7月に公表された政府機関の地震予測「長期評価」策定にかかわった歴史地震研究の第一人者、都司(つじ)嘉宣氏が証言しました。過去に起きた地震の研究から、福島県沖では「13メートルから15メートルの高さの津波を考えるべきだ」と述べました。

 都司氏は27年間にわたって東京大学地震研究所で過去の地震を研究。現在、文部科学省地震調査研究推進本部(地震本部)の長期評価部会の委員を務めています。

 自身が策定にかかわった02年の「長期評価」は、三陸沖北部から福島県沖を含む房総沖の海溝寄りのどこでも、マグニチュード8クラスの津波地震が今後30年以内に発生する可能性が20%と予測しています。東電は08年、「長期評価」に基づいた分析から、福島原発に最大15・7メートルの津波が襲うという計算結果を得ています。

 被告弁護側は「長期評価」に対し、発生確率の根拠となっている過去3回の津波地震について専門家に異論があったなどを理由に信頼度が低いとしています。

 この日の公判で長期評価に関する分科会の議事録をもとに検察官役の指定弁護士が質問。都司氏は、当初いろいろ意見が出たものの、津波地震が3回だったとの共通認識が得られたと述べました。

 また、3・11前に大きな津波を伴う津波地震が福島県沖で起きていなかったことを問われて、「歴史の偶然と判断した」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2018年5月31日より転載)


廃炉燃料 大飯3、4号機に・・関電が規制委に申請

 関西電力は5月30日、廃炉を決めた大飯原発1、2号機(福井県)の核燃料を同3、4号機で使うため、設置変更許可を原子力規制委員会に申請しました。関電によると、同様の申請は国内で例がないといいます。

 関電は核燃料を有効活用するとして、1、2号機で保管中の845体のうち、未使用の216体と使用中でまだ使える264体を、燃料の形式が同じ3、4号機で使う方針。

 使用中の燃料は「使用済み燃料」に該当するため、1、2号機の設置変更許可が必要になりました。

(「しんぶん赤旗」2018年5月31日より転載)