東日本大震災で建物の7割以上が全・半壊するなど、壊滅的な被害を受けた宮城県女川町で、「住民が主役の復興を」と市民が共同し、全国の支援を受けながら、太陽光発電に取り組んでいます。
「NPO法人おながわ・市民共同発電所」(松木卓理事長)は、正会員は88人、資金協力者は220人(内女川町民は51人)を超え、12人中7人の町議が賛同し、商工会の会長も理事を務めるなど、大きな運動になっています。
東北電力女川原子力発電所の地元ですが、賛成・反対にかかわらず、自然エネルギーによる復興をめざし、収益金の一部を返済不要の奨学金として町の子どもたちに還元する予定です。
4月28日は、現地見学会が開かれ、牡鹿(おしか)半島のコバルトライン大六天展望台の真下に建設された発電所第1号を、仙台市や柴田町などから5人が訪れ、説明を聞いていました。展望台からは、風光明媚(めいび)な女川湾が見渡せ、観先客も自動車を止めて風景とともに発電所を興味深けに見ていました。
柴田町の太斎義明さん(70)は、「初めて来ましたが、いい場所にあって、観光資源にもなり、ぜひ見に来てほしいと思いました」と話していました。
(「しんぶん赤旗」2018年4月29日より転載)