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玄海3号で蒸気漏れ・・九州電力発電停止、炉の運転は継続

 

党県委が抗議

 玄海原発3号機(佐賀県玄海町)の発電と冷却の機能をもつ2次系設備で蒸気漏れ事故が発生し、九州電力は3月31日午前、発電を停止しました。原因が明らかになっていないにもかかわらず、九電は原子炉を停止せず点検のみ行うとしています。日本共産党佐賀県委員会は同日、抗議文を九電に送付しました。

 3号機は3月23日に原子炉の再起動を強行し、25日に発電・送電を開始したばかり。事故発見時は、電気出力を75%に上昇させての調整運転中でした。

 九電によると30日午後7時ごろ、巡視中の運転員が、2次系の水から酸素や炭酸ガスなどの微量ガスを除去する「脱気器」という設備の配管周辺から蒸気が漏れているのを確認しました。九電は点検のため、31日未明に発電停止作業を開始し、午前6時2分に発電を停止。脱気器の温度低下後に点検するための準備を始めました。

 今回の事故原因は不明。九電は「まずは点検・原因究明したい」とする一方、今回の事故が、原子炉水とは直接触れない2次系で発生したことから、原子炉停止を予定していません。環境への放射能の影響はないとしています。

 東京電力福島第1原発事故後に再稼働した原発としては、関酉電力高浜原発4号機が2016年2月、発電・送電を開始する作業中に警報が鳴って緊急停止。九電の原発では、再稼働後の出力調整中たった川内1号機で15年8月、配管の穴から海水が混入して出力上昇を延期しています。

(「しんぶん赤旗」2018年4月1日より転載)