日本共産党の藤野保史議員は、2月23日の衆院予算委員会分科会で、福井県などを襲った記録的豪雪を受け、原発事故対応や住民避難がきわめて困難になると指摘しました。
藤野氏は「この間の豪雪では、雪に慣れているはずの福井県でも3日間近い車両の立ち往生が起きた」と指摘。原発から半径5キロメートル圏内の住民の、大雪時などの避難計画について追及しました。
内閣府の荒木真一官房審議官は、避難ルートとなる主要な国道などの除雪を最優先するとしながらも、「計画の改善を検討する必要がある」と認め、避難計画の想定の不十分さが明らかになりました。
大雪時などの避難について、内閣府が定める関西電力大飯原発(福井県)の緊急時の対応方針は、天候が回復するまで屋内で待機したあと、自家用車やバスなどで避難するとしています。
藤野氏は、「この間の豪雪で、車両は動かせなくなると分かった」と指摘。避難ルートに含まれる同県北部では1メートルを超える積雪が相次いでおり、「ルートが使えない可能性が現実となった」とただしました。
武部新環境大臣政務官も「大雪を想定した冬季訓練や、避難計画の改善が必要だ」と認めました。
藤野氏は「今回の豪雪は、原発で事故が起きた場合の電力会社の事故対応や避難計画が机上の空論だということを示した」と強調。この状況での原発再稼働は許されないと、厳しく批判しました。
(「しんぶん赤旗」2018年2月24日より転載)