東京電力福島第1原発事故をめぐり、全国各地で国と東電を相手に損害賠償などを求めている訴訟で、加害責任を断罪し、被害者救済の新たな枠組みをつくろうと、東京都内で1月27日、総決起集会が開かれました。全国から約300人が集まりました。原発被害者訴訟原告団全国連絡会などの主催です。
1万人以上が原告となった全国各地の集団訴訟は3月15日に京都地裁、16日に東京地裁、22日には福島地裁いわき支部で、相次いで判決が出されます。
集会では3訴訟の原告らが決意表明。原告のほとんどが「自主避難者」である京都訴訟原告団の福島敦子共同代表(46)は、「避難の権利の主張が認められるかどうか重要な裁判。完全勝利を勝ち取りたい」と訴え。「京都訴訟団が、それを勝ち取る瞬間をぜひ見届けてほしい」と力を込めると大きな拍手が起きました。
公害問題などに取り組む各種団体が連帯あいさつしました。
集会宣言は、昨年の前橋、千葉、福島の3地裁の判決で、被害を認定する賠償額が実態に合っていないと指摘。被害の実態に合った賠償の確立を求める3月の訴訟が勝利すれば、国の原発推進政策に大きな打撃を与えるとしています。
集会に先立ち、各地の訴訟を支援する会が連帯してたたかおうと「原発被害者訴訟全国支援ネットワーク」の設立総会が開かれました。代表世話人に岩田鐵夫氏(東京訴訟サポーターズ)が選ばれました。
集会後、参加者は街頭でスタンディング宣伝に取り組みました。
(「しんぶん赤旗」2018年1月28日より転載)