三菱マテリアル子会社の品質データ改ざん問題で、運転中の関西電力高浜原発3、4号機(福井県)で使用され改ざんの可能性がある部品の交換を来年夏に予定している定期検査で行うことがこのほど、分かりました。12月27日開かれた原子力規制委員会の定例会合で報告されました。
交換するのは、原子炉格納容器で事故時に内部を冷却するスプレーポンプに使われている水漏れ防止用部品。改ざん前の元データ保管期限が過ぎていました。そのため関電は各種試験を実施し健全性を確認したといいます。このほか、弁の開閉を制御する電磁弁の部品もデータ改ざんがされていますが、関電はデータと照合して。JIS規格を満足しているかどうか確認できなくても、安全機能に問題は生じないとして、来夏の定期点検まで交換しないといいます。関電は一方、来年3、5月に再稼働を計画している大飯原発3、4号機(福井県)では、速やかに交換するといいます。
九州電力川内原発1、2号機(運転中、鹿児島県)、3、5月に再稼働を計画している玄海原発3、4号機(佐賀県)は、データ改ざんの可能性がある部品が使われていましたが、JIS規格を満足しているとしています。四国電力伊方原発3号機でも、そうした部品が使われている可能性があり、JIS規格を満足していない可能性もあるものの、調査中としています。
(「しんぶん赤旗」2017年12月30日より転載)