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原発裁く意義、交流・・名古屋 科学者会議がシンポ & 東電福島第1原発 この1週間

 

原発裁く意義、交流・・名古屋 科学者会議がシンポ

 原発と裁判をテーマに第37回原子力発電問題全国シンポジウムが12月9日、名古屋市で開かれ、約130人が参加しました。10日まで。日本科学者会議原子力問題研究委員会と日本科学者会議東海地区協議会が主催。名古屋で同シンポの開催は初めてです。

 当時、裁判官として2006年金沢地裁で北陸電力志賀原発2号機の運転差し止め判決を出した井戸謙一弁護士が、原発の差し止めを求める各地の裁判の現状を元に基調講演。市民側の主張を退けた、この間の裁判所の判断は、自ら考えていないと批判しました。

 井戸氏はまた、仮に判決や決定で成果が挙がらなかったとしても訴訟に多くの意義があるとして、理論の進化や裁判を通じた学者の良心の集約、市民運動と裁判との相互作用などを指摘しました。今を生きている者として、将来世代に少しでもましな環境を残すことの責任と決意を表明しました。

 前田定孝・三重大学准教授は、原発の安全性審査の考え方を報告。本来、周辺住民の生命や健康を守る規制行政が、政府の原発政策によってゆがめられていることを指摘しました。

 さらに、関西電力高浜原発1、2号機、同美浜原発3号機の運転期間延長差し止め裁判や若狭地方の原発に関する訴訟、中部電力浜岡原発に関する訴訟など各地から報告がありました。

(「しんぶん赤旗」2017年12月10日より転載)


東電福島第1原発 この1週間

■4日 3号機タービン建屋の復水器内にたまっている、事故当初に生じた高濃度汚染水の抜き取り作業を開始しました。遠隔装置により、約340トンの汚染水を2週間程度かけて別の建屋に移送する計画です。東京電力によると、汚染水に含まれるセシウム137の濃度は1リットル当たり約5億ベクレルといいます。東電は、1~3号機復水器内にたまっていた汚染水を2016年10月から段階的に移送したうえで処理。1号機は今年8月に、2号機は11月に、それぞれ水抜きが終わりました。

(「しんぶん赤旗」2017年12月10日より転載)