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東電福島第1原発 この1週間

 

■11月27日 3号機使用済み核燃料プールの冷却設備の1次系ポンプが自動停止し、一時冷却できない状態になりました。ポンプ上流側の弁の開閉状態を伝える装置のスイッチに、配管塗装の作業員が誤って接触したとみられます。過去のヒューマンエラーを踏えて、意図せず操作できないようにする対策を同スイッチにはとっていませんでした。

■同日 3号機海側の護岸地下水のトリチウム(3重水素)濃度が、1リットル当たり約850ベクレルとなり、この地点での過去最高値を更新しました。

■30日 東電は、3号機で今年7月に実施した原子炉格納容器内部の水中ロボット調査の画像の分析結果を発表。原子炉圧力容器底部とその近くの計12個の温度計のケーブルが溶け落ちていることが分かり、事故当初から故障していたといいます。また、制御棒を収納していた筒状の部品が、圧力容器の底から下に抜け出していることが新たに判明しました。(写真=国際廃炉研究開発機構提供)

■同日 溶け落ちた核燃料(デブリ)の確認を目指し、2号機格納容器内部の再調査を来年1月下旬にも実施すると東電が発表。圧力容器直下の作業用足場の脱落箇所に、パイプの先端からケーブルでつないだカメラをつり下げ、底部を調査する計画。

■同日 2号機タービン建屋の復水器内に残っていた、事故当初に生じた高濃度放射能汚染水の遠隔装置による水抜きが17日までに完了したと東電が発表しました。水量は約340トン。移送中の汚染水に含まれていたセシウム137は1リットル当たり約5億ベクレル。

(しんぶん赤旗)2017年12月3日より転載)