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東電福島第1原発 この1週間 & 原発事故問う福島で作品展・・伊達市の須藤さん

東電福島第1原発 この1週間

■10月21日 2号機海側の護岸地下水(20日採取)の全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)濃度が、1リットル当たり約3万4000ベクレルとなり、この地点での過去最高値を更新したと東京電力が発表。同地点では、6日、13日にそれぞれ採取した地下水が、過去最高値を更新しています。

■23日 大雨の影響で、1~4号機周囲の地下水くみ上げ用井戸のうち2号機南西側の井戸の水位が、計測上限を超えるまで上昇し、一時的に正確な水位の監視ができなくなりました。

■26日 構内の車両整備工場の50代男性作業員が体調不良を訴え、搬送先の広野町内の病院で死亡が確認されました。死因について、東電は「個人の疾病であり、作業に起因するものではない」と説明。事故収束作業に当たる作業員の死亡は、帰宅途中に体調不良を訴えた人を含め、明らかになっているだけで16人。このうち作業事故による直接の死亡は3人。作業に起因しない人数について東電は、「まとめていない」といいます。

(「しんぶん赤旗」2017年10月29日より転載)


原発事故問う福島で作品展・・伊達市の須藤さん

 自然風土や沖縄問題などに情感を込め、東日本大震災以降は東京電力福島第1原発事故を描き続けてきた画家が、福島県郡山市で絵画制作60年の節目となる作品展を開いています。29日まで。

 個展を開いているのは伊達市に住む須藤健さん(80)。国際的な画家組合「AJAC」会員で、海外展示会への出品も多く、県平和美術展の常連者です。

 郡山駅前ビッグアイ6階会場に展示された作品は76点。「自然風土と自己への情感」「社会的情感」「人災原発への情感」とタイトルをつけた油絵の抽象画が中心で、他に銅版画があります。

 「AJAC賞」を受賞した「白神の聖者たちA」「同B」(2008年作)など大作がずらり。鑑賞にきた男性(75)は「構想とか色合いに圧倒された。画面が迫ってくる」。

 原発事故を題材にした作品は12年から登場し、毎年2作、3作と制作。今年描いた「2017原子炉の行方A」「同B」は、「原発推進政策でいいのかと問いかけ続けるメッセージを込めたもの」(須藤氏)です。

 須藤氏は「絵を描くのは、物、人、自然、社会、世界に何を感じて生きているかを問いかける行為。自分の思いや願いを自由に表現できる喜びがあります。作品展を新たなスタートにつなげたい」と話しています。

(「しんぶん赤旗」2017年10月29日より転載)