福島地裁いわき支部で9月12日、東京電力福島第1原発事故で住民が東電などに損害賠償を求めた「いわき市民訴訟」の第25回口頭弁論と、「南相馬訴訟」の第9回口頭弁論が開かれました。また「福島原発避難者訴訟」の第3陣提訴が行われました。
3原告団は正午すぎから合同決起集会を開催し、今後の活動や決意を固めあいました。集会後、雨のなか参加者80人がデモ行進をし、裁判の勝利と支援を市民に訴えました。
いわき市民訴訟では、代理人の大木裕生弁護士が、国と東電の責任を認めた前橋地裁判決をもとに意見陳述。福島第1原発で敷地の高さを超える津波を事故前に予見できた可能性を認めた前橋地裁判決の内容は、いわき市民訴訟の主張とほぼ共通していると述べました。
南相馬訴訟では原告が、事故で家を離れ、田畑の管理が全くできなかったことのつらさに言及。伝統的な祭りなどで強く結束していた地域の生活が崩れ、半数近くの住民がいなくなる可能性について述べました。また、東電が、南相馬市は順調な復興を遂げていると主張していることに対し、代理人が反論しました。
避難者訴訟では31世帯72人が第3陣の提訴をしました。
(「しんぶん赤旗」2017年9月13日より転載)