原発再稼働の前提となる新規制基準の適合性審査で、原子力規制委員会は9月11日、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)について、13日の定例会合では事実上の“合格証”となる「審査書案」を提示しないことを決めました。審査書案の提示は20日以降になるとみられます。
規制委は福島原発事故の当事者である東電に対し、通常の技術的審査とは別に「原子力事業者としての適格性」を判断する必要があるとして、経営陣から原子力安全への意識や廃炉作業に向けた決意などを直接聞き取りました。
しかし、今月6日の定例会合で、規制委は「適格性について否定する状況にはない」などと、これまで東電を厳しく批判していた態度を一変し、道理のない対応をしました。ただ、会合で東電が示した「決意」を担保する枠組みが必要との意見などが出て、最終結論は持ち越されました。
(「しんぶん赤旗」2017年9月12日より転載)