原子力規制委員会は8月10日、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の2号機の再稼働の前提となる審査会合を開き、東北電が最大1000ガル(ガルは地震の揺れの大きさを表す加速度の単位)とする基準地震動をおおむね了承しました。
基準地震動は、原発の耐震設計の基準として想定される地震の揺れ。1000ガルは、2011年4月7日に発生した宮城県沖のプレート内地震をもとに計算したものです。会合では規制委の指摘を受けた東北電が、基準地震動をこれまでの6種類から7種類(620~1000ガル)に増やしました。
女川原発は2011年3月の東北地方太平洋沖地震と翌4月の余震で、想定を超える揺れに襲われました。東北電は13年12月の申請時に、基準地震動を従来の580ガルから1000ガルに引き上げていました。
審査では今後、設備関係で、被災して壁に多数のひびが入った建屋の耐震性などが論点になっています。
(「しんぶん赤旗」2017年8月13日より転載)