東京電力は8月2日、福島第1原発3号機の使用済み燃料プールに保管されている核燃料の取り出しに向け、原子炉建屋上部を覆うカバーの設置工事を報道陣に公開しました(写真=代表撮影)。カバー設置には、燃料を取り出す装置を風雨などから守り、放射性物質を外部へ漏らさない目的があります。
鉄骨でできたカバーは、高さ約17・5メートル、長さ約57メートルのかまぼこ型。福島県いわき市の作業場から16分割して海上輸送し、7月31日から建屋への設置作業を始めました。
2日朝は、分割されたカバーの二つ目を遠隔操作のクレーンで建屋上部に持ち上げ、作業員十数人がカバーを固定しました。
3号機の使用済み燃料プールには、566体の核燃料が残されています。東電は今後、カバー内に燃料取り出し用の装置を設置。2018年度の中頃、専用の容器に入れた核燃料を原発敷地内の別のプールヘ移送する作業を始める方針です。
(「しんぶん赤旗」2017年8月3日より転載)