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東電福島原発3号機・・原子炉直下激しく損傷

圧力容器直下の制御棒を動かす装置と、作業用の足場は、事故前の状態。今回の調査では、足場を確認できず、激しく損傷したとみられます

水中ロボ内部撮影

 東京電力が7月19日に行った福島第1原発3号機の水中ロボット調査で、原子炉圧力容器直下の作業用の足場が激しく損傷していることが分かりました。溶け落ちた核燃料(デブリ)が存在すると考えられる原子炉格納容器の底部まで水中ロボットが進入できるルートを東電は検討しています。当初予定していた21日に加え、22日も調査します。

きょう再び調査へ

 水中ロボットが撮影した映像では、圧力容器を支える台座内部への入り口付近の作業用の足場がなくなっていました。東電は、これまでの解析通り、2号機よりも内部の損傷が激しいことが確認できたとしています。

 また、足場の上部にある制御棒を動かす装置の部品もなくなっていました。東電は、「溶融した核燃料やその周りの金属が、圧力容器の底を抜けて落ちた影響だと考えられる」と説明しています。

 調査は、格納容器内に滞留する放射能汚染水の中に水中ロボットを投入し、圧力容器を支える台座内部の入り口付近から内側を撮影しました。デブリは確認できませんでした。

圧力容器を支える台座の入り口付近から、下方向を撮影。事故前にあった足場は確認できませんでした=7月19日(国際廃炉研究開発機構提供)

 東電によると、ロボット投入口付近の格納容器外側の空間線量は、1時間当たり約25ミリシーベルト。19日は、合計32人が現場作業に従事し、被ばく線量の平均は約0・36ミリシーベルト、最大で約1・68ミリシーベルトでした。計画線量は3ミリシーベルト。

(「しんぶん」赤旗2017年7月21日より転載)