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原告の声胸に刻んで・・福島 浪江町津島訴訟で口頭弁論 & 日印原子力協定ノー・・院内集会 国会承認阻止へ

裁判所までデモ行進する原告団・弁護団=5月12日、福島県郡山市

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民たちが国や東電に原状回復と完全賠償を求める「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」(今野秀則原告団長)の第7回口頭弁論が5月12日、福島地裁郡山支部(佐々木健二裁判長)で開かれました。

 裁判長が交代したことから、弁論更新の意見陳述が行われました。

 原告側は、原告2人と代理人が、大津波によって原発が制御できない事態を国と東電が予見できたことや事故に至る結果を回避できたこと、損害論について陳述しました。

 今野団長は、事故後6年が経過しても、高い放射線に汚染されたふるさとが帰還困難区域とされて立ち入りも制限され、帰れるのかさえ分からないまま避難生活を続けざるを得ない状況について陳述。昨年5月時点で、避難先で130人が亡くなったことにふれ、「原告の慟哭(どうこく)の声を胸に刻んでほしい」と訴えました。

 原告の三瓶春江さんは「おとなだけでなく子どもたちも大変な苦労を強いられている」とのべました。「私は3人の孫がいます。一番上の孫が転校して3日目の朝、何も言わず泣いていました」と陳述。「ニュースで原発いじめ問題が流れるたびに、うちの孫も同じ目に遭っているのではないかという不安で、胸が張り裂けそうです」「将来を担う子どもたちに、私たちのような『原発避難者』というレッテルを背負わせないでください」と、涙ながらに訴えました。

(「しんぶん」赤旗2017年5月13日より転載)


日印原子力協定ノー・・院内集会 国会承認阻止へ

 安倍晋三政権が狙うインドヘの原発輸出を可能にする日印原子力協定の国会承認をしないよう求める院内集会が5月12日、衆院第1議員会館で行われました。

 市民やNGO(非政府組織)などでつくる「日印原子力協定国会承認反対キャンペーン」が呼びかけたものです。

 日本からインドヘの原発輸出については、インド国内でも反対の声が広がっています。

 衆院外務委員会で参考人として発言した福永正明・岐阜女子大学南アジア研究センター客員教授が審議状況などについて報告しました。

 福永氏は「核不拡散条約に入らず、包括的核実験禁止条約にも署名せず核を保有するインドに原発を輸出し、ウラン濃縮まで認める協定だ。まだまだ議論すべき問題点は残されたままだ」と指摘。引き続き、野党議員とも連携して批准阻止のため傍聴、ファクスや電話での議員への働きかけなど行動を続けることを呼びかけました。

 日本共産党の笠井亮衆院議員、山添拓参院議員、民進党の近藤昭一、初鹿明博両衆院議員が駆けつけあいさつしました。

 この日、自民、公明両党が衆院外務委員会で協定承認案を強行可決。集会では、採決強行に抗議するとともに、承認を阻止するため、国会議員、全国の市民、団体と連携していくとの抗議声明を採択しました。

(「しんぶん」赤旗2017年5月13日より転載)