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水中に調査装置投下・・福島1号機の格納容器底部

水中カメラで撮影した格納容器底部の汚染水中の映像。ポンプのバルフなどが見えます。床面から1メートル付近で撮影=3月18日(国際廃炉研究開発機構提供)

 東京電力は3月19日、福島第1原発1号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況の把握に向けたロボット調査で、原子炉格納容器床面から1メートルの汚染水中で毎時1・5シーベルトの放射線量を測定したと発表しました。また、ロボットの投入地点から内側に約5メートル進んだ格納容器内の作業用足場の上で同約7・8シーベルトでした。

 デブリについて東電は「今回のデータでは明らかになっていない」と述べ、映像や線量を解析した上で評価したいとしています。

 東電は、18日に作業用足場からつり下げた線量計で測定した放射線量や、撮影した汚染水中の映像を公開。水中カメラで撮影した映像には、貯水槽に付随するポンプのバルブなどの構造物が確認できました。床面から40センチまで水中カメラを下げる計画でしたが、構造物との接触を避けるため床面から1メートルで中止したといいます。東電は21日にも、同地点の再調査を検討しています。

 18日の作業員らの被ばく線量は平均O・3ミリシーベルトで、最大1・16ミリシーベルトでした。計画線量は2・5ミリシーベルトです。

 ロボット調査は、圧力容器を支えている筒状の台座の外側で実施。1号機は、溶けた核燃料のほとんどが圧力容器の直下に落ち、多くが台座の内側でデブリになっていると考えられています。

 東電は、台座の内外をつなぐ配管や作業用の出入り□を通じ外側まで達し、冷えて固まってデブリを形成している可能性を指摘しています。

 ロボット調査は21日までの4日間。20日以降、ロボットは投入口からさらに奥へ走行します。

(「しんぶん」赤旗2017年3月20日より転載)