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福島2号機 デブリ方針、難航も・・ロボ調査で確認できず & 福島10市町村達成は不可能・・政府の除染目標 &  もんじゅデータ・・一時送信できず 昨年の10月

東京電力福島第1原発2号機の圧力容器下の作業用足場で見つかった1メートル四方のへこみ(左)=1月30日(東電提供)

 東京電力はロボットによる福島第1原発2号機の原子炉格納容器内部の調査で、目標としていた圧力容器下の作業用足場に到達できませんでした。原子炉の中心にある圧力容器の損傷と、そこから溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況は確認できず、今夏に予定するデブリ取り出し方針の策定作業は難航する可能性があります。

 30~40年かかるとされる廃炉作業で、デブリの取り出しは最大の課題です。

 当初の計画では、サソリ型の調査ロボットが格納容器の貫通部分から内部に入り、長さ7・2メートルのレールを走行して圧力容器下の足場に到達、格子状の足場を通して格納容器底部に落ちたとみられるデブリを撮影するはずでした。

 しかし1月下旬の調査でレールなどに堆積物が確認され、足場には大きな穴が複数見つかりました。2月16日に調査口ボを投入しましたが、堆積物が足回りに挟まって

調査用ロボットが撮影した東京電力福島第1原発2号機の格納容器内部。左奥が圧力容器下の足場=2月16日(国際廃炉研究開発機構提供)

2~3メートルしか進めず、足場の入り□から底部をのぞき込むことはできませんでした。

 一方で、上下に向けられるカメラでレール周辺を撮影。映像には放射線の影響でちらつきがありますが、鮮明化すれば内部の様子が明らかになる可能性があります。

 東電の岡村祐一原子力・立地本部長代理は2月16日の記者会見で「(デブリ取り出しの)方向性を決め、必要であればさらに調査も可能」と言及。より走破性能の高いロボットの投入や、曲がる棒の先にカメラを付けて圧力容器の下に潜り込ませる方法などが考えられますが、いずれも開発に時開かかかります。

 レール上で毎時210シーベルトを記録した強い放射線への対策も必要になります。調査ロボより先に投入され、進路を確保するはずだった堆積物除去ロボは放射線の影響でカメラが故障、作業が中断しました。東電は調査ロボが撮影した映像や温度、放射線量のデータを分析し、追加調査の可能性を探るといいます。

(「しんぶん」赤旗2017年2月20日より転載)


福島10市町村達成は不可能・・政府の除染目標

 福島県は2月15日、東京電力福島第1原発事故に伴い県内36市町村が主体となって実施している「面的除染」について、10市町村で政府目標の今年3月末までに作業を完了できない見通しを明らかにしました。特に道路の除染が遅れています。県は、具体的な市町村名を「現時点では公表できない」(除染対策課)と話しています。

 政府は昨年3月11日、面的除染を今年3月までに完了するとの目標を閣議決定しました。

(「しんぶん」赤旗2017年2月20日より転載)


 もんじゅデータ・・一時送信できず 昨年の10月

 廃炉が決まった高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で昨年10月、環境モニタリングデータが計30分余りにわたり、原子力規制庁に送信できない状態になっていたことが2月15日、日本原子力研究開発機構への取材で分かりました。送れなかったデータは130項目に上るといいます。

 原子力機構によると、昨年10月20日午前9時16~42分の約27分間と同10時22~26分の約5分間、もんじゅの排気筒から放出される放射能濃度などのデータが規制庁に送信できなくなりました。

(「しんぶん」赤旗2017年2月20日より転載)