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原発非難でいじめ・・金銭要求で認定は困難 横浜市教委

 東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受けた問題で、横浜市教育委員会の岡田優子教育長は1月20日、「(同級生からの)金銭要求をいじめと認定するのは困難」と述べました。市議会の委員会で質問に答えました。

 生徒側は、いじめと認定するよう求めていますが、岡田教育長は「第三者委員会の答申を覆すのは難しい」と述べました。

 男子生徒はいじめを受けていた小学5年の時、同級生から「賠償金をもらっているだろう」と言われ、自宅から現金を持ち出して1回5万~10万円を渡していました。

 市の第三者委が昨年11月にまとめた報告書は、「金銭授受はいじめから逃れるためだった」と指摘した上で、「おごりおごられる関係で、いじめとは認定できない」と判断しました。生徒側は今月10日、いじめと認定するよう求める要望書を提出していました。

 

作文での告発教諭報告せず 新潟の中学校

 東京電力福島第1原発事故で新潟県下越地方に避難している公立中学1年の女子生徒が、同級生から名前に「菌」を付けて呼ばれるいじめを受けた問題で、地元の教育委員会は21日、記者会見を開き、生徒が昨年の夏休み前に書いた作文の中でいじめを訴えていたと明らかにしました。作文を読んだ国語の教諭は、学校側に報告しなかったといいます。

 教委によると、生徒は2012年に両親とともに福島県から自主避難しました。転校先の小学校でもいじめを受けたことがあり、作文には「菌」と呼ばれたことに関する具体的な記述はありませんでしたが、小学校時代と中学に入学してからのいじめについて書かれていました。教諭は学校の調査に対し「読んだ記憶はあるが、小学校時代のことだと捉え報告しなかった」と説明したといいます。

 いじめは、生徒が昨年12月に両親に相談して発覚。同級生は生徒に謝罪しましたが、生徒は今年に入り不登校となりました。教委によると、同級生は「菌」と発言したことについて。

 「避難者と結びつけて言ったのではない」と話しているといいます。

(「しんぶん」赤旗2017年1月23日より転載)