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避難解除も「不安」・・福島・富岡町説明会 安全基準など疑問

帰還問題について開かれた富岡町の住民説明会=1月22日、福島県郡山市

 政府は、東京電力福島第1原発事故で全域を避難区域とした福島県富岡町の避難指示解除についての説明会を1月22日、同県郡山市で開き、約300人が参加しました。富岡町は楢葉町とともに福島第2原発の立地自治体で、政府は帰還困難区域を除く区域の避難指示解除を4月1日に行う意向を示しています。

 内閣府原子力災害現地対策本部のメンバーが避難指示解除に向けた取り組みを説明。準備宿泊を行った町民への線量計による調査で、推定される個人被ばく線量が年間1・52ミリシーベルトであることを明らかにしました。

 住民から、▽放射線量の安全基準が不明で不安は尽きない▽除染がすんだエリアを家屋解体の廃材を積んだトラックが通り、再汚染が心配▽イノシシなど野生動物対策を強化して▽賠償、医療費援助打ち切りへの不安が大きい▽交通インフラ拡充を▽避難指示解除の是非は住民アンケートを行うなど民意を重視すべきだ-などの意見が出されました。

 家族4人で参加した会津若松市に避難している男性(46)は「避難指示解除先にありきという気がする。子どもが18歳になるまでは少なくとも帰るつもりはない。第2原発も廃炉にした方がいい」と話していました。

(「しんぶん」赤旗2017年1月23日より転載)