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東電福島第1原発 この1週間

■1月17日 3号機使用済み核燃料プールからの核燃料取り出しに向け、原子炉建屋上部でのカバー(ドーム屋根など)設置工事を開始。この日は、カバーを固定するための部材を設置しました(写真=東京電力提供)。3号機は、事故発生時の水素爆発で建屋上部が大破。プールに残った566体の核燃料の取り出し作業は、がれき撤去などに手聞取り、遅れています。2015年度上半期に燃料取り出しを開始するという当初目標を18年1月に延期したものの、それも困難な状況です。

■18日 2号機の原子炉格納容器内部の調査のため、資機材の搬入作業を開始しました。早ければ24日にち、棒の先端にとりつけたカメラを格納容器貫通部から挿入し、内部の破損状況など事前調査します。カメラ設置・回収作業の現場は遮へい体の外側でも毎時5ミリシーベルト程度という高い放射線量で、初日の作業は4人一組の4班体制。離れた場所から、別の2入がカメラを遠隔操作します。作業員の1日当たり計画線量は3ミリシーベルト。事前調査は、核燃料が溶け落ちたとみられる原子炉圧力容器の下部にカメラ付きロボットを送りこむため、ロボットの通路の損傷や障害物の有無を調べるのが目的です。

■19日 昨年12月に採取された魚介類の分析結果を東電が公表。原発港湾内の魚からは、放射性セシウムがシロメバルで1キログラム当たり8300ベクレル検出されるなど、約半数が基準値(同100ベクレル)を超えました。一方、20キロメートル圏内で基準値を超えたのは、116試料のうち1試料(カスザメ、同138ベクレル)でした。

■20日 淡水化装置を通した後の塩分を含む高濃度の放射能汚染水をタンクに移送する配管の弁の保温材からの水の滴下が見つかり、ポンプを停止。弁からの漏えいは確認されず、東電は雨水の滴下と判断しました。

(「しんぶん」赤旗2017年1月22日より転載)