■12月17日 放射能汚染水を処理する「多核種除去設備(アルプス)」の配管下に水たまりと水たまりの跡、計四つが見つかりました。大きさは最大10センチ×20センチ程度。
■19日 1~4号機周囲に設置した「凍土壁」(陸側遮氷壁)の1号機の北東部分で、冷却液が漏れているのが見つかりました。凍結管28本(約20メートル)の運転を停止。年内にも復旧の見込みです。東京電力は「凍土壁がすぐに解け出すことはなく、大きな影響はない」と説明しています。
■20日 東電は、3号機の使用済み核燃料プールから燃料を取り出すのに使う装置の搬入を始めました。装置の一部を積んだ船が福島県いわき市を出発し、第1原発内の港に到着。東電によると、放射線量の高いプール周辺で、作業員が同装置を組み立てる必要があり、これまで除染や放射線を遮蔽(しゃへい)する鉄板の設置を進めてきました。今後の組み立て作業では、作業員の被ばく線量を1日2回ミリシーベルト以下にする予定といいます。
■22日 東電は2号機の原子炉内部を調査するため、格納容器の下部に通じる搬入通路の扉に、カメラ付きロボットが通る穴を開ける作業を始めました。調査は来年2月ごろを予定しており、事故で溶け落ちた核燃料の取り出しに向け、格納容器内部の状況解明を目指します。
東芝は同日、横浜市鶴見区の工場で、ロボット(写真)の搬出作業を公開しました。ロボットは幅9センチ、高さ9センチ、重量約5キロ。照明、線量計、温度計も搭載。遠隔操作で内部の状況を調べることができます。
穴を開ける作業は24日に完了しました。
(「しんぶん」赤旗2016年12月26日より転載)