■21日 放射能汚染水対策として1~4号機周囲の地盤を凍らせる「凍土壁」(陸側遮氷壁)を経済産業省が報道陣に公開。4号機南側の地面を約1・2メートル掘り下げた現場では、地中の水分が凍結している状況が確認されました。(写真=代表撮影)
■22日 福島県沖の地震で、使用済み核燃料を貯蔵する共用プールの水があふれ、2メートル×3メートル程度の水たまりができました。港湾内の放射性物質が外洋へ拡散するのを抑制する水中フェンスが2ヵ所で損傷。津波の影響とみられます。港湾内防波堤先端で海水の放射線を測定するモニターが停止しました。
福島第2原発では、3号機核燃料プールの水があふれ、循環する水量が減少して冷却水をためるタンクの水位が低下したため冷却用ポンプが停止。およそ1時間半後に、予備系のポンプで冷却を再開しました。2~4号機では、あふれた水により建屋下階に水たまりができました。制御棒などを保管する建屋のプールでも水があふれました。水量は合計525リットル。放射性物質濃度は最大1リットル当たり1万8600ベクレル。停電により、構内北側で空気中のほこりなどに含まれる放射性物質を測定するダストモニターが停止。
津波によって、潮位は、第1原発で最大1・6メートル上昇、同1・7メートル下降。第2原発で同1・Oメートル上昇、同1・Oメートル下降。
■23日 2号機海側の護岸地下水の全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)濃度が、この地点で過去最高の1リットル当たり1万9000ベクレルに。同地点では、今年10月21日に同1万8000回を記録して以降、同月28日、11月8、15、18の各日にも同じ濃度を検出していました。
(「しんぶん」赤旗2016年11月27日より転載)