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東電福島第1原発 この一週間

■10月19日 汚染水対策として1~4号機周囲の地盤を凍らせる「凍土壁」(陸側遮氷壁)の山側で、計画的に未凍結としている7ヵ所(計約45メートル)のうち、1、4号機の山側の2ヵ所(計約13メートル)を凍結する方針を東京電力が規制委員会の検討会で示しました。

■同日 1~3号機で原子炉を冷却するため続けている注水を、現在の1日324トンから、同216トンまで段階的に減らす方針を東電が示しました。現在、原子炉圧力容器底部の温度は、おおむね30度前後で推移しています。東電は、注水量を3分の2まで低減すると、同底部の温度は7~8度上昇すると試算しています。実施計画に定める温度制限値は80度以下で、問題のない範囲と説明しています。

■同日 2号機使用済み核燃料を取り出すための関連工事に使用している移動式クレーンから、作動油が漏えいしました。クレーンのエンジンを止めると漏えいは滴下レベルに減少し、その後停止しました。作動油は、約10×10メートルの範囲に広がりました。双葉消防本部は「危険物の漏えいではない」と判断。

■10月20日 1、2号機排気筒の解体に向け、小型無人機(ドローン)を使って筒身内部を撮影したところ、上部から約10~20メートル地点に梁(はり)らしきものが確認されました。東電によると「図面にはない部材」で何の部材か不明だといいます。ドローンを使った筒身内部の線量調査を9月27、30の両日に行いましたが、いずれも線量計をつるしたワイヤが切れ、線量計が内部に落下しました。今後、筒身内部の線量調査は行わないといいます。

■同日 福島県楢葉町の井出川河口付近で9月に見つかった放射性物質は、原発事故によるものだとする調査結果を、東電が発表しました。

(「しんぶん」赤旗2016年10月24日より転載)