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発見浪江のいいところ・・福島・浪江中で文化祭/ふるさと学習の成果発表

展示を見る生徒たち=10月22日、福島県二本松市の浪江中学校
展示を見る生徒たち=10月22日、福島県二本松市の浪江中学校

 東京電力福島第1原発事故のため、避難先の福島県二本松市で開校している浪江町の浪江中学校(生徒17人)が10月22日、文化祭(秋桜祭)を開きました。生徒たちは総合学習「ふるさと創造学」の成果を報告しました。

 1年生は、町の祭り、生まれ故郷の地区などをテーマに設定。浪江焼きそばの歴史と魅力を報告した久米田滉斗さん(13)は「浪江のいいところを発見して楽しかったし考えた」と話しました。

 2年生は職場体験活動と町の復興計画の学習から復興提案を考えました。

 有機野菜農家でケムシ、ナメクジと格闘した初収穫体験をのべ、野菜の加工品を考えた須藤隼人さん(13)は「おもしろい。この学校ならではの勉強です」と話します。

 福島市の自宅から毎日、片道60分の車通学。「なれました。だいじょうぶです。もっと成長していきたい」といいます。

 3年生は、双葉郡の教育復興団体、福島大学の復興部門、町の復興住民団体を取材して課題を探求。被災した自分たちの思いを表現した創作紙芝居「浪江中学校成長物語」を披露しました。

 ことし3月、栃木県の避難先から家族でもどって転入した久保田杏莉さん(14)は、「新鮮な学習でした。学校は少人数で楽しく、帰ってきてよかった」とのべます。

 ある父親(43)は「浪江町の家にはもどりません。それにもかかわらず、娘が町の勉強をして、浪江中学校を卒業するということは『一生のもの』です。それでよかった」と話しました。

(「しんぶん」赤旗2016年10月24日より転載)