東京電力は7月11日、福島第1原発で、放射性物質を含む水を一時的にためたタンクから移送中にホースが外れ、汚染水が地面に漏れたと発表しました。
東電によると、汚染水が漏れたのは同日午前10時40分ごろ。タンクにたまった水には、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)で1リットル当たり1200ベクレル含まれていました。ストロンチウム90の法令上の濃度限度は同30ベクレルです。
このタンクは容量20トンで、過去に高濃度の汚染水を貯留していたもの。使い終わった後、ふたをしていたものの、雨水が入ってたまっていたといいます。東電は、バキューム車でこの水を抜いて3号機タービン建屋に移送する作業をしていました。しかし、バキューム車につながるホースの継ぎ目が外れたといいます。ホースが外れた原因については調査中です。
漏えい量は約80リットルと推定。漏れた汚染水は、排水路につながる側溝内に流れ込んでおり、東電は側溝に土のうを置き、汚染水の回収を午後1時までに終えたとしています。
(「しんぶん赤旗」2016年7月12日より転載)