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米印が原発建設契約へ・・首脳会談 軍事協力拡大も

首脳会談後に記者団の前で発言した後、握手するインドのモディ首相(左)とオバマ米大統領=6月7日、ワシントン(ロイター)
首脳会談後に記者団の前で発言した後、握手するインドのモディ首相(左)とオバマ米大統領=6月7日、ワシントン(ロイター)

 【ワシントン=島田峰隆】オバマ米大統領は6月7日、訪米中のインドのモディ首相とホワイトハウスで会談しました。会談後に発表された共同声明は「戦略的パートナーシップ」の強化を再確認し、原子力の利用、気候変動対策、安全保障などで協力を引き続き強めるとしました。

 共同声明によると、両首脳は、インド国内に東芝傘下の米ウェスチングハウス(WH)製の原子炉6基を建設することで合意しました。2017年6月までに最終契約の締結を目指すとしています。1974年のインドの核実験以来、西側諸国がインドと原発建設契約を結ぶのは初めて。2008年の米印原子力協定に基づく初めての契約となります。

 「核兵器のない世界」に向けて核不拡散条約(NPT)を強化するなどとしてきたオバマ大統領ですが、共同声明では、NPT未加盟のインドにたいし「(原子力技術の輸出規制の枠組みである)原子力供給国グループ(NSG)加入の申し込みを歓迎し、インドは加入の用意ができていることを再確認した」と表明。中国が反発するインドのNSG入りを後押しする姿勢を明らかにしました。

 気候変動では、温暖化対策の新たな国際条約「パリ協定」を「可能な限り早期に発効させる目標を共有する」と強調しました。米国側は今年のできる限り早い時期に国内手続きを行うとし、インド側も「共有する目標に向けた作業を始めている」としました。

 安全保障面では、南シナ海への進出を強める中国を念頭に、国連海洋法条約を含む国際法に従って「航行や飛行の自由の確保と領土紛争の平和的手段による解決を重視する」と強調しました。

 また「軍事協力を実践的な形でいっそう拡大する合意を模索する」とし、軍事技術の共同開発や装備の共同生産などを推進すると再確認しました。

(「しんぶん赤旗」2016年6月8日より転載)