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共産党の改革提案 チェンジ!再生エネ40% 先進国へ・・安倍政治 原発ゼロ

16-6-9zu 「3・11」を経験して、多くの人がエネルギーのあり方に目を向けるようになりました。安倍政権は、危険な原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、再稼働を推し進めています。危険な原発をやめて再生可能エネルギーを大きく伸ばす―。それが「真に未来ある道」と日本共産党は考えています。

破綻している安倍政権の原発固執政治

 東京電力福島第1原発事故から5年。今でも9万2000人以上が避難生活を強いられ、直近の国勢調査では福島県内4町の人口が「ゼロ」です。事故が終わったかのように、原発を再稼働することは許されません。

2016060903_01_0 15年8月に九州電力川内原発が再稼働するまで1年11カ月、日本の電力需要は原発ゼロで賄えました。

 安倍政権の原発固執政治は技術的にも破綻しています。原発を再稼働すれば増え続ける「核のゴミ」=使用済み核燃料をどう処理するかの解決のめどはありません。

 政府の「核燃料サイクル」推進政策も行き詰まり、使い道のないプルトニウムを増やし続けることになります。これ以上、危険な遺産を将来に押しつけられません。

2016060903_01_0e再生エネ抑制から転換、40%をめざす

 震災後、日本の再生可能エネルギーは太陽光を中心にぐんと増えました。2014年度の再エネ発電量(大規模水力を除く)は、10年度に比べて約3倍になりました。12年に始まった再エネ固定価格買い取り制度(FIT)が後押しをしました。

 それでも、全発電量に占める割合は、再エネ先進国ドイツなどに比べ大きく遅れています。

 やっと伸び始めた再エネに水を差すのが安倍政権の原発固執政治です。昨年決めた2030年度の電源構成(全発電量に占める各電源の割合)では、原発を20~22%まで見込み、再エネ抑制策を取っています。

 日本共産党は、原発や石炭火力に固執する「エネルギー基本計画」を見直し、再エネを2030年までに電力需要の約4割をまかなう目標を掲げ、実現する手だてをとることを呼びかけています。

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“再生エネ倍増すればGDPが最も上昇する国”

自然エネルギー市民の会代表・日本環境学会元会長 和田 武さん

 最近、世界の再生可能エネルギー発電量は急速に伸びており、減少傾向の原発の2倍以上になっています。

 ドイツやデンマークでは、適切な政策のもと、市民参加や地域主導で飛躍的に再エネを普及させています。ドイツでは、2000~15年の間に総発電量中の再エネ比率は5倍、水力以外の再エネ比率は12倍に増えました。

 日本でも、FIT導入後、太陽光発電を中心に普及が進みましたが、再エネ比率はOECD加盟先進国中では最低レベルです。再エネの優先利用政策をとり、市民や地域が積極的に取り組めば、ドイツ並みに普及が進み、地域活性化、環境保全、産業発展と雇用創出、エネルギー自給率向上などの好影響を社会にもたらします。

写真は、福島あたみまち市民共同発電所(自然エネルギー市民の会提供)
写真は、福島あたみまち市民共同発電所(自然エネルギー市民の会提供)

 「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」は、「再エネの倍増によりGDP(国内総生産)が最も上昇する国は日本」との報告書を発表しています。

 原発を廃絶し、石炭火力の増設を中止し、再エネ中心の社会を構築することこそ、持続可能で明るい未来を切り開く道です。

 再生可能エネルギー 太陽光、太陽熱、風力、小水力、バイオマス(木材や家畜排せつ物など生物由来の資源)、地熱など、自然現象から持続的に得られるエネルギーの総称。「国産」のエネルギーであり、発電時などに地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しません。

(「しんぶん赤旗」2016年6月9日より転載)