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志賀1号機「直下に活断層」・・規制委報告受理 廃炉濃厚に

sikagepatu16-4-28 北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)の1号機原子炉直下などを通る断層について、原子力規制委員会は4月27日、活断層と解釈するのが合理的だとする専門家チームの報告書を受理しました。原発の新規制基準は、将来動く可能性のある断層の上に原子炉など重要な施設を設置することを認めておらず、1号機は廃炉の可能性が高くなっています。

 専門家チームの報告書は、新規制基準にもとづく審査で「重要な知見」として扱われ、最終的な判断は今後の審査で行われることになります。

 北陸電は審査で活断層を否定するとしています。規制委は、今回の報告書の評価が「限られた資料やデータに基づく」として、北陸電に対し、敷地内のボーリング調査など追加データを求めています。

 報告書で評価されたのは敷地内の8本の断層のうち3本。1号機原子炉直下を通る「S−1」断層については、建設前の地層のスケッチなどから原子炉建屋に近い一部が、後期更新世(12万〜13万年前)以降に活動したと「解釈するのが合理的だ」と判断しました。

 2号機の冷却用の海水を取り込む重要配管の下を通る「S−2」「S−6」断層についても「後期更新世以降に活動した可能性がある」と判断しました。

 新規制基準は、将来動く可能性のある断層について「後期更新世以降の活動が否定できない断層等」と定義しています。

 北陸電は2号機の再稼働に向けて14年に審査を申請。今回の評価が履らなければ、配管の移設などの工事が必要になります。

 原子炉直下に活断層があるとする専門家チームの報告書が規制委に受理されたのは日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)に続いて2例目。日本原電は昨年11月、2号機の審査を申請しましたが、その後の審査はほとんど進んでいません。

(「しんぶん赤旗」2016年4月28日より転載)