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核燃サイクルは破綻・・衆院本会議で藤野氏 「共存できぬ」

(写真)質問する藤野保史議員=3月24日、衆院本会議
(写真)質問する藤野保史議員=3月24日、衆院本会議

 衆院本会議で3月24日、原発使用済み燃料再処理積立金法改定案が審議入りしました。日本共産党の藤野保史議員が質問に立ち、核燃料サイクルの行き詰まりと、膨れ上がる国民の費用負担についてただし、「人間社会と原発は共存できない」と力説しました。

 法案は、認可法人の新設や電力会社からの拠出金制度の創設などによって国の関与を強め、核燃料サイクルを維持しようとするものです。

 藤野氏は、核燃料サイクルの柱となる高速増殖炉もんじゅが総額1兆円以上の資金を投入しながらこの20年間1度も発電していないこと、再処理で発生するプルトニウムを加工したMOX燃料をつかうプルサーマル発電の原発が稼働していないことをあげ、「本法案により再処理をすすめても、核燃料サイクルが回る見通しはない」と指摘しました。

 藤野氏は、今後の原発再稼働で生じる使用済み核燃料や、MOX燃料工場にかかる費用などが新たに拠出金の対象となることを指摘し、核燃料サイクル全体にかかる費用が総額でいくらに達するのか、「法案によって膨れ上がる費用を国民に負担させるつもりか」と追及しました。

 林幹雄経済産業相は「法案で制度の対象としたような発電に関わる費用は、電気の利用者から料金の形で回収することが一般的だ。現行制度でも電気料金で回収することが想定されている」と答弁しました。

(「しんぶん赤旗」2016年3月25日より転載)