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汚染水 組み立て式に貯蔵計画・・福島第1 溶接型ひっ迫で

 東京電力福島第1原発で、汚染水を貯蔵する溶接型タンクの建設が新たに発生する汚染水の増加に追いつかないことから、東電は漏えいのリスクがあり、取り替えを進めていた組み立て式タンクに処理途中の汚染水を貯蔵する計画を明らかにしました。2月15日に開かれた原子力規制委員会の検討会で説明されました。

 東電は現在、建屋地下などの汚染滞留水からセシウム等を除去した後、トリチウム(3重水素)以外の放射性核種を取り除けるという多核種除去設備(ALPS=アルプス)などで処理し溶接型タンクに貯水しています。しかし昨年10月の海側遮水壁の閉合以降、汚染水が増大しています。

 東電によれば、アルプス処理水の受け入れが可能な溶接型タンクの容量は計約6000立方メートル、処理途中の汚染水を受け入れ可能な溶接型タンクの容量は計約2900立方メートルとひっ迫しています。

 一方、以前から組み立て式タンクに貯蔵されていた処理途中の汚染水の減少も現在停滞しているものの、一時の約7万トンから約4万トンまで減少しており、空き容量を活用できるとしています。

 東電は、ALPS処理水を組み立て式タンクに移送するための移送ラインの建設に3カ月から4カ月かかると説明。規制委の更田豊志委員長代理は、処理途中の汚染水ではなくALPS処理水を移送する検討を求めました。

(「しんぶん赤旗」2016217日より転載)