東京電力福島第1原発事故で放出された放射性セシウムは、福島地方の土壌に一般的な鉱物である風化黒雲母(バーミキュライト)に強く吸着されることがわかった・・。東京大学などの研究グループが、2月12日付の科学誌『サイエンティフィック・リポーツ』に発表しました。
研究グループは、土壌中に存在すると考えられるさまざまな鉱物を基坂上に細かく配置し、福島第1原発事故で起こったと考えられるレベルの濃度の放射性セシウム(セシウム137)を含む溶液を滴下しました。そのうえで、各鉱物への放射性セシウムの吸着量を測定しました。
その結果、放射性セシウムは花こう岩中の黒雲母が風化した風化黒雲母に集中して吸着することがわかったといいます。この研究に先立って、研究グループの小暮敏博・東大准教授たちが汚染された土壌の中から放射性微粒子を特定したところ、風化黒雲母という鉱物であることを2014年に明らかにしていました。
研究グループは、今後の放射性セシウムの動態や、土壌からの除去方法などの開発に寄与するとしています。
(「しんぶん赤旗」2016年2月13日より転載)