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免震重要棟設置“許可の前提”・・規制委員長 九電の撤回表明で & 浜岡2号機で作業中に火炎

免震棟設置“許可の前提”・・規制委員長 九電の撤回表明で

 九州電力が川内原発(鹿児島県薩摩川内市)で事故対応拠点として計画していた免震重要棟の設置を撤回したことについて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は1月6日の会見で、「(設置を)前提として許可を得ているわけだから、それは守っていただかないといけない」と指摘しました。

 免震重要棟は事故時の対応拠点として、東京電力福島第1原発事故で重要な役割をした施設。九電は新規制基準の適合性審査の申請で、地上3階建てで収容人員300人の免震構造を持つ免震重要棟を今年3月までに完成させ、それができるまで、早く設置できる、100人収容の1階建ての代替緊急時対策所を活用すると説明してきました。

 規制委の審査はこの申請を前提に行われ、基準に適合したとする審査書にも、免震重要棟内に緊急時対策所が設置されたら、「代替緊急時対策所は廃止する設計」などと明記されています。

 しかし、九電は川内原発1、2号機を再稼働した後の先月17日、設置済みの「代替緊急時対策所」で新規制基準を満足しているとして、免震重要棟を設置せず、近くに地上2階地下2階の「耐震支援棟」を設置すると発表。規制委に変更許可申請しました。一方、まだできてもいない免震重要棟の設置を前提に許可を出した規制委の対応も問われます。

 九電の発表に対し、市民団体が免震重要棟の設置を求める抗議文を提出しています。


 

浜岡2号機で作業中に火炎・・静岡

 1月7日午前11時ごろ、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の廃炉作業中の2号機タービン建屋内で、小規模な火災が発生しました。排気ファン付近から出火し、作業員がファンを停止したところ火が消えました。けが人や外部への放射能漏れはないとしています。

 中部電力によると、タービン建屋3階の火災報知器が作動したため作業員が確認に向かい、排気ファンの軸受けから火が出ているのを発見しました。

(「しんぶん赤旗」2016年1月8日より転載)