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鹿児島で原子力防災訓練・・川内原発30キロ圏の7市2町/再稼働4カ月

 鹿児島県と、九州電力川内(せんだい)原発(薩摩川内市)から30キロ圏に入る7市2町は12月20日、同原発の再稼働後初の原子力防災訓練を行い、住民や関係機関、約3600人が参加しました。

 訓練は2013年10月以来で、当初は再稼働前に訓練が行われる予定でしたが、8月の1号機の再稼働から4カ月たって、ようやく行われました。

 今回の訓練は、薩摩半島西方沖を震源とする震度6強の地震で電源が喪失し、放射性物質が放出された事故を想定。

 午前に原発から5キロ圏内の住民が優先的に避難した後、午後は事故から2日後を想定し、屋内退避していた30キロ圏内の住民が避難する「段階的避難」を行いました。

 薩摩川内市から鹿児島市の河頭(こがしら)中学校に設けられた避難所に避難してきた、原発から9キロ地点に住む有馬和子さん(66)は「想定が生ぬるい。訓練だからスムーズに避難できたが、実際に事故が起これば、われ先に逃げようとする人たちで渋滞が起き、混乱すると思う」と話し、「いつかは住み慣れた土地を捨てて逃げなければならない日が来るかもしれない」と不安な心境を語りました。

 訓練を視察した「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」の向原祥隆事務局長は「実際の事故とはレベルが違う」と指摘。日本共産党の、まつざき真琴県議と井上勝博薩摩川内市議も視察しました。

(「しんぶん赤旗」2015年12月22日より転載)