福井県議会は12月17日、本会議で、最大会派の自民党会派などが提出した関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働に同意する決議を自民、公明などの賛成多数で採択しました。
第2会派の「民主・みらい」が出した「判断できる状況にない」「原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた原子力発電所の再稼働については尊重すべき」だとする決議案は、賛成少数で否決されました。
日本共産党の佐藤正雄議員はいずれも反対しました。
佐藤議員は、工学的安全性確認や過酷事故時の避難体制の不十分さに加え、国民・県民の理解が得られていないとして、「もう動かすな原発!福井県民署名」が30万人分近く集まったことや、NHKの10月世論調査で、再稼働「反対」が福井県の敦賀、美浜の嶺南2市町と嶺北地域で52%だったことを紹介。「消費地の理解は進んでいないが、県民理解は進んでいるという(西川一誠知事の)認識は間違っている」と強調し、規制基準自体の不十分さを指摘しました。
地元同意手続きの最終局面に入り、西川知事は、12月県議会と県原子力安全専門委員会の審議や、原発の重要性・必要性への国民理解を促す国の姿勢などをふまえて判断を行うとしています。
(「しんぶん赤旗」2015年12月18日より転載)