原発を保有する電力9社と日本原子力発電は11月20日、原発から出る使用済み核燃料の貯蔵能力を2030年ごろに計6000トン増強する計画を経済産業省に報告しました。貯蔵能力は現在、計2万670トンで、このうち7割は既に埋まり、一部では残りの容量が少なくなっています。貯蔵場所が足りなくなる事態を回避し、原発再稼働を進めやすい環境を整えるのが狙いです。
関西電力は今回の報告で、30年ごろに2000トン規模の貯蔵施設の操業を始める計画を初めて示しましたが、立地選定は現在は白紙の状態です。
「もんじゆ」運営引き受けは困難・・電事連会長
電気事業連合会の八木城会長(関西電力社長)は11月20日の記者会見で、原子力規制委員会が高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)の運営主体の交代を勧告したことに関し、「電力会社が(運営を)引き受けるのは大変難しい」との認識を示しました。
八木会長は、「もんじゅ」が研究開発段階であることや、電力会社に高速増殖炉への技術的知見がないことを指摘し、「もんじゅ」の運営は「国の領域だ」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2015年11月22日より転載)