東京電力は10月16日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プール内で、燃料集合体2体の「ハンドル」と呼ばれる取っ手部分に変形が見つかったと発表しました。8月にも4体のハンドルで変形が見つかっており、変形が確認された燃料は計6体となりました。
東電によると、16日午前10時15分ごろ、水中カメラで燃料2体のハンドルの変形を把握しました。2011年3月の水素爆発でプールに落下したがれきがぶつかり、変形した可能性があるといいます。3号機プールには使用済みと未使用の燃料計566体が残っています。
3号機プールでは大量のがれきの撤去作業が行われており、今後変形が確認される燃料がさらに増える可能性もあります。
川内2号機「臨界」に
九州電力が再稼働を強行した川内原発2号機(鹿児島県薩摩川内市)は10月15日午後11時、核分裂反応が連鎖的に生じる「臨界」に達しました。九電は21日から発電と送電を始める予定で、段階的に出力を上げ、11月中旬の営業運転移行を目指すとしています。
2号機は15日午前10時半、原子炉で核分裂反応を抑える制御棒の引き抜きが始まり、起動しました。新規制基準に基づく再稼働は、川内1号機に続き全国で2基目。
1号機は8月11日に再稼働し、3日後の同14日に発送電を始めました。2号機は発電機の部品を交換し調整が必要なため、発送電まで6日程度かかるといいます。
(「しんぶん赤旗」2015年10月17日より転載)