東京電力福島第1原発のH5、C、H4北、H6のそれぞれのタンクエリア堰(せき)から9月9日から14日にかけて放射能汚染水が漏えいした問題で、過去に高濃度の汚染水がタンクから漏えいしたH4タンクエリアで、除染後に再び高い濃度の汚染が確認されていたことがわかりました。16日の原子力規制委員会定例会合で報告されました。
H4北タンクエリアの漏えい箇所近くの堰内からは、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)で1リットル当たり1200ベクレル。ストロンチウム90は同740ベクレルと告示濃度限度の約25倍です。
規制委の定例会合の報告では、H4タンクエリアは過去にタンクから高濃度の汚染水が漏えいしましたが、東電がその後、除染。昨年秋の計測では、堰内水に高い濃度の汚染は見られなくなっていました。
しかし、タンク内の汚染水をほぼ取り除いた今年夏、測定したところ再び堰内の水に高い汚染が確認されていました。
規制庁の担当者は原因や対策を計画的に考えていく必要があるとしています。
(「しんぶん赤旗」2015年9月18日より転載)